2017年8月17日木曜日

【文字本】洋雑誌『Print Magazine』今号の特集が書体デザイナーとタイポグラファーに焦点を当てていて濃い!



洋雑誌『Print Magazine』は今号の特集が面白い。

1つ目の特集は、「今旬な、女性の書体デザイナー10人」

各人の解説と代表書体の紹介をした特集。
女性だけ10人というのは、今までになく、且つ興味深い視点。紹介されている書体も特徴的で見ていて楽しい。

2つ目は、「20世紀に活躍したタイポグラファー25人」

ブルース・ロジャースのような知ってる名もあるが、殆どは知らない者ばかり。
簡単な解説と、代表的な作品の紹介に終始しているが、ワタクシのような勉強不足も甚だしい輩には非常にありがたい。

特集以外にも面白い記事があって、
あの、『ヴォイニッチ手稿』(イェール大学のライブラリ所蔵)も6ページにも渡って紹介していたりして、今号は買いです。
(リンク先で全ページ閲覧・ダウンロード可能)

でも、知らない英単語が沢山出てきてお腹いっぱい(追々読み込もう)。


2017年7月20日木曜日

【文字本】日本語表記について(と漢字)の書籍がたて続けに発売されたのでまとめて紹介してみる

今月は、立て続けに日本語表記についての書籍が刊行されてる。
書と漢字の書籍も一括に紹介する。


文學界2017年8月号

文藝春秋, 2017
今号の対談が石川九楊さんだったので購入。


幻の日本語ローマ字化計画 ―ロバート・K・ホールと占領下の国字改革

茅島篤 編集, くろしお出版, 2017
終戦後の占領下、日本語表記をローマ字化する計画の資料集。


かなづかい研究の軌跡

今野真二 著, 笠間書院, 2017
これまでのかなづかい研究を「追実験=トレース」し、かなづかいに対する問題意識を検証した書。


「あて字」の日本語史

田島優 著, 風媒社, 2017
当て字に焦点を当てた日本語史。


甲骨文の話 (あじあブックス)

松丸道雄 著, 大修館書店, 2017
表題の通り、甲骨文字について。


2016年12月8日木曜日

文字本!Robert Bringhurst著『Palatino: The Natural History of a Typeface』

久方ぶりのエントリ。

待ちに待った書籍、
Robert Bringhurst著『Palatino: The Natural History of a Typeface
をついにゲット!


パラパラ捲っただけでザクッというと、Palatinoの歴史の本で、活字時代からデジタルのPalatino Novaや諸々まで網羅した感じかね〜。
ムフフな内容だね〜。濃いよ〜。

2016年4月18日月曜日

文字本! 2016年3・4月


先月および今月は、漢字関連中心に文字本が多めの月に。(日本語関連も多し)
そして懐具合は、侘びしい…。

eye 91

eye編, eye, 2016

今号の特集は「London Letters」など。

すばらしき手描きの世界

チョークボーイ著, 主婦の友社, 2016

おしゃれなお店でよく見かける黒板にチョークで手書きされた看板やメニューなどの作品集。

文字の博覧会―旅して集めた"みんぱく"中西コレクション (LIXIL BOOKLET)

西尾哲夫著, 臼田捷治著, 浅葉克己著, 永原康史著, 八杉佳穂著, LIXIL出版, 2016

京都は中西印刷の先代である中西亮氏が世界中を旅して収集し、“みんぱく"こと国立民族学博物館に収められた「中西コレクション」書籍。現在、大阪はグランフロントのLIXILギャラリーにて展覧会が開催中。5月17日(火)まで。
東京は2016年6月2日(木)~8月27日(土)に開催予定。

漢和辞典の謎 漢字の小宇宙で遊ぶ

今野 真二著, 光文社新書, 2016

「漢和辞典」と「漢字辞典」は何がちがうのか?漢和辞典はなぜ頑固でひねくれ者に見えるのか?日本人のある欲求から生まれた「鰯」という漢字。「梟(フクロウ)」という字の恐ろしい由来を載せた辞典。「おおざと」「こざとへん」は「のぼりざる」「こざるへん」だった!?画数の多い漢字No.1はどこに載っているか?ある意味拷問…どう引いたら目当ての字に辿り着けるのか?キラキラネーム用辞典はこんなに昔から…。外国人が作った不思議な漢字辞典…etc.

書 - 筆蝕の宇宙を読み解く

石川九楊著, 中公文庫, 2016

私たちはなぜ、書を美しいと感じるのか。東アジアの文化の根柢をなす書は、どのような表現構造をもつのか。具体的に数々の名品を鑑賞し、ときには指でなぞり「書く」行為の追体験をすすめるなど、さまざまな角度から「書」の魅力にせまる十二の講義。

日本語通

山口 謠司著, 新潮新書, 2016

日本語はスリリングな情報と知られざる歴史の宝庫である。

(中略)

漢字、発音、文法、歴史について、思わず人に話したくなるウンチクの嵐!

会話にも、メールにも、手紙にもすぐに役立ち、知れば知るほどおもしろい。

楽しみながら、読者を奥深い日本語の世界へ誘う一冊。

漢字と日本語

高島 俊男著, 講談社現代新書, 2016

読んだその日から、つい誰かに話したくなる漢字雑学の数々。

中国文学者が漢字と日本語の面白さを洒脱に書き下ろしたPR誌「本」の人気連載、新書化第二弾!

日本語を作った男 上田万年とその時代

山口 謠司著, 集英社インターナショナル, 2016

明治維新を迎え「江戸」が「東京」となった後も、それを「とうきやう」とか「とうけい」と様々に呼ぶ人がいた。明治にはまだ「日本語」はなかったのである。「日本語(標準語)」を作ることこそが国(国家という意識)を作ることである―近代言語学を初めて日本に導入すると同時に、標準語の制定や仮名遣いの統一などを通じて「近代日本語」の成立にきわめて大きな役割を果たした国語学者・上田万年とその時代を描く。

漢字廃止の思想史

安田 敏朗著, 平凡社, 2016

効率論や西洋型先端思想やナショナリズムに基づいて漢字を制限もしくは廃止する思想を思想史として総括した意欲作。

祖父江慎+コズフィッシュ

祖父江 慎著, パイインターナショナル, 2016

ブックデザイナー・祖父江慎の主立った仕事を「コミックス」「読み物」「ビジュアル」「コズフィッシュ以前」の4カテゴリーに分けて祖父江自らによる解説とともに一挙掲載。加えて本文フォーマットや造本の設定書なども多数収録、巻末にはコズフィッシュ以前から2016年現在までの全仕事を網羅したブックリストも併録。
何よりも、装丁や組版の設計過程まで掲載されていて勉強になる。

2016年4月10日日曜日

文字小説、または「漢字」小説、始まる

「新潮」 2016年5月号からの新連作『文字渦』が始まる。



タイトルは、中島敦『文字禍』のオマージュかな。
(勝手な推測ですが。こちらは青空文庫で読めます。ワタクシまだ読んでないけど…

目次より、
帝国・秦。陶工の俑は謎めく貴人に命じられて俑を作る。そして二千年後、俑の俑から三万の漢字が発掘された――未踏の「漢字」小説。
とある通り、秦の時代の、ある貴人と俑(兵馬俑の俑)とそれを作る俑という人物と文字が絡むお話である。
…とまあワタクシの下手な説明より一読が一番。
サワリが新潮社サイトの「新潮」ページにある立ち読みにて読めますのでご一読を。

2016年2月22日月曜日

文字本! 2016年2月

1年ぶりの文字本紹介。
1年分紹介するのはアレなので、近々に購入したものから厳選して。

Typograph.Journal Volume 01, 02, 03

Nicole Arnett Phillips. Typograph.Her. 2014, 2015

オーストラリアかニュージーランドで活動されている方制作の書籍。注文すると1週間位で届いた。包装が好い感じで、包装を破くのが勿体無くてまだ中身を実見していない。。。
詳細はビデオ、または解説を参照。

Glyph*: A visual exploration of punctuation marks and other typographic symbols

Anna Davies 著. Cicada Books. 2015

主にラテン・アルファベットで使われる記号類についての略説した書籍。解説の英語も分かりやすくビジュアル的にも堅くなく(蛍光オレンジを使っててむしろポップ)。

西洋写本学

ベルンハルト・ビショッフ 著, 佐藤 彰一 翻訳, 瀬戸 直彦 翻訳. 岩波書店. 2015

古代ローマから中世後期、人文主義の時代まで、「書く」という営みはどのように展開してきたのか。写本研究に必須の古書体学についてはもちろん、用紙・筆記具や書物形態・装釘などの技術的側面、さらには写本の製作・伝承の歴史について、膨大な研究史をふまえ総合的に解説。中世写本研究の世界的権威による、書物学・書体学の基本書。

2015年12月8日火曜日

フォント『The Eric Gill Series』、買うてもた!

やってもうた、

The Eric Gill Series買うてもた
(Fonts.comサイトをキャプチャ)


やってしまいましたよ。

しかもEric Gill Series Complete Packと称したGill Sans® NovaJoanna® NovaJoanna Sans Novaの計77書体の$199.99の方

日本円に換算して¥25,520!!







宵越しのお金ないのに。
代わりに懐にはフォントがザックザク。。。


でも安いよね、定価($799)で買うよりゼンゼン安いよね、よね。。。







と自分に云い聞かせつつ、購入方法について一寸解説してみる。
但し、あくまで個人の好みと参考程度ということでご了承願いまする。

サイト別購入方式解説

Monotype特設サイトには、Fonts.comMyfonts.comへのリンクしかないが、実はLinotype.comでも購入可で、今回はLinotypeの方で買った

なぜLinotype.comで購入したかというと、以下の比較の結果である。

■Fonts.com



※Gill Sans® NovaJoanna® NovaJoanna Sans Novaの計77書体のEric Gill Series Complete Pack版は扱いなし

Myfonts.com


※オマケ書体は無し。

Linotype.com



以上から、要はオマケ書体付きで77書体が購入できるからLinotype.comにした次第

ということで、使いまくるべくイロイロデザイン考えよう、そうしよう。