7月5日土曜日、1日文字三昧の日。
午前は芦屋にてカリグラフィーのレッスン。
1ヶ月間書かずにいたので中々思うように書けず、ただ最後の方で新たな感蝕を得る。
書くときのリズム感というか。
ギュッとしたりすぅっとしたりを交じたペン先の感覚というか。
なんといえばいいのだろうな、と思いつつ、
この感蝕を頭の中で再現しながら関西大学へ移動。
関大で迷子。
関大広いな。
高低差きついな。
大遅刻の上汗だくで目的の博物館のある簡文館に到着。
企画展の「角倉素庵と俵屋宗達」のワークショップ「嵯峨本フォントの魅力」を聴講しに。
いろいろお話を聴いた後、嵯峨本などの実物を観に展示会場に向かう。
展示品をまじまじと舐め回すように観る。
里村祖白発句短冊の文字の書きぶりと
富士山に雪図の富士山と文字の配置に
感じ入る。
そして本命、嵯峨本を観る。
魅入ってしまった。
みんな嵯峨本の文字に魅せられるわけだ。
活字なのに書き文字の感蝕が生き生きと感じられる。
石川九楊さんのことばを借りれば「筆蝕」と「筆勢」がある。
午前の体験と重なる部分がある。
なんだろうな。
先に述べた、
書くときのリズム感とかギュッとしたりすぅっとしたりの感蝕。。。
!!
3次元だ。
文字を書くとき、
紙面は2次元だけども(紙の幅と高さがx軸とy軸)、
それにペンや筆の圧力、
これがもう一つの軸、z軸を生み出す。
それが石川九楊さんの「筆蝕」か。
やっとわかった気がする。
(気がするだけだが。。。)
そして、
じつはもう1つ軸が存在する。
それは、
時間軸。
石川九楊さんの「筆勢」に当たる。
(でいいのかな)
これ、本来活字にはない。
ないはずなのに、
嵯峨本フォントには、ある。
正確には、あるように、感じる。
これが嵯峨本フォントの魅力なのか。
とにかく、嵯峨本の文字にずっと魅入っていた。
------------------------------------------------------------
そのあとずっと頭の中では、
「筆蝕」「筆勢」「リズム感」「ギュッ」「すぅっ」
がぐるぐる回り、
これら感覚を体に覚えさせる作業に集中してしまい、
気が付いたら自分の車に乗っていた。
アレ、みんなどこいった?
というか、みんなと挨拶しましたっけ?!
多分してないと思うので、
ここで改めて、ありがとうございました。
(そして申し訳ありません。。。)
文字る—文字関連の企画、文字情報。またの名をタイポタイプ
Mojiru—Planning events and Information on letters, typefaces, and typography [also called: TYPŒ=TYPO+TYPE /táipətaip/]
2014年7月6日日曜日
2013年7月15日月曜日
2012年10月10日水曜日
関西に「和文と欧文」、立つ
2012年10月6日土曜日、関西に「和文と欧文」という1本柱が立った。
個人的には肩の荷が下りた感じ。
文字るは2年前、関西での「書・活字・組版などあらゆる文字好きの間を横断する場をつくる」ことを目的に開始。ただし、そもそも北摂の山間に籠り1人黙々と作業することをこよなく愛する人間(ただの人見知り)が、人を集めて何かしようなどという無謀な活動ゆえ、気まぐれお気楽で開催回数はそんなに多くはなかった。そんな文字るでも、微力ながら、文字好き同士が出会い繋がっていく手助けは出来たと思う。
欧文に関していえば、現在関西でもカリグラフィーやレターカッティングが経験できる環境にある。実はこれ非常にスゴイこと。いや、考えれば考えるほどスゴイな。カリグラフィーに関してはJ-LAF、KCFに携わっているワタクシの師匠や色んな方が活躍してるし、レターカッティングは「小林さんのお友達」ゴードン恵美さんから直接教わってる方が何人もいる。
なので、これからの文字るは、欧文の補足的な活動を中心に開催していこうと思うので、これからもよろしくです。
(活版関連は今までと変わらずやっていきますよ〜)
ということで、「和文と欧文」の模様は一寸だけだけども以下に。
小林さんのお話はもう何度も聴いているので良く存じ上げてるけども、鳥海さんがあんな方だとはやられました(良い意味ですっ)。
そうそう、途中小林さんが「大文字のß」のお話を一寸だけされたけども、その件ワタクシが昔はてなダイアリーにてまとめたエントリをおもいだしたのでリンクを貼っておく。参考文献も一通りリンクしてるので、「大文字のß」が気になる方は是非。
「WORLD TRAVEL BUREAU」を1文字ずつ切り取ってスペーシングを考えつつ3行に組む作業。
この字面見た時点で小林さんのいじわるが見えるでしょ(笑)
最初は「TRAVEL」から組み始める。
次に「WORLD」と「BUREAU」の最初の文字「W」と「B」を組む。
このとき、『The Oxford Guide to Style (Language Reference)』などから選ばれた組み方の1例をご教示いただく。
こんな感じで「W」と「B」を組んだあと、残りの文字を組む作業に皆没入する。
最後、皆の組んだものを壁に貼り皆で見比べる。
小林さんが仰ってたことには、欧文の文字組みに正解は「これだっ!」というものは無いということ。
実際、皆の組んだものは細かいところで各自の解決の違いがあって興味深かった。
ところで、具体的にどのようなことをしたかの説明を控えたのは、実際に体験してもらった方が良いことばかりなので。ワタクシの下手な説明など余計判り辛くなるばかりだし。
レタリングして墨入れしていた模様だけども、ワタクシも欧文のWSに集中してたので具体的にどんなことをしていたのか良く分かっていない。。。
以上、「和文と欧文」もvol.1は無事終了、このあと夜の十三へ皆繰り出すのであった。
そしてvol.1と銘打ってあるだけに、今回だけでは終わらない模様。次回以降も期待してるよ〜。
追伸:
もうすぐ年末だし、とりあえず文字忘年会、する?
忘年会といいつつ皆に文字への熱い気持ちを語ってもらおうと思ってる。。。
個人的には肩の荷が下りた感じ。
文字るは2年前、関西での「書・活字・組版などあらゆる文字好きの間を横断する場をつくる」ことを目的に開始。ただし、そもそも北摂の山間に籠り1人黙々と作業することをこよなく愛する人間(ただの人見知り)が、人を集めて何かしようなどという無謀な活動ゆえ、気まぐれお気楽で開催回数はそんなに多くはなかった。そんな文字るでも、微力ながら、文字好き同士が出会い繋がっていく手助けは出来たと思う。
欧文に関していえば、現在関西でもカリグラフィーやレターカッティングが経験できる環境にある。実はこれ非常にスゴイこと。いや、考えれば考えるほどスゴイな。カリグラフィーに関してはJ-LAF、KCFに携わっているワタクシの師匠や色んな方が活躍してるし、レターカッティングは「小林さんのお友達」ゴードン恵美さんから直接教わってる方が何人もいる。
なので、これからの文字るは、欧文の補足的な活動を中心に開催していこうと思うので、これからもよろしくです。
(活版関連は今までと変わらずやっていきますよ〜)
ということで、「和文と欧文」の模様は一寸だけだけども以下に。
講演
鳥海さんと小林さんの掛合最高に面白い。小林さんのお話はもう何度も聴いているので良く存じ上げてるけども、鳥海さんがあんな方だとはやられました(良い意味ですっ)。
![]() |
鳥海さんと小林さんの掛合漫談 |
そうそう、途中小林さんが「大文字のß」のお話を一寸だけされたけども、その件ワタクシが昔はてなダイアリーにてまとめたエントリをおもいだしたのでリンクを貼っておく。参考文献も一通りリンクしてるので、「大文字のß」が気になる方は是非。
欧文WS
WSは小林さんの欧文に参加。「WORLD TRAVEL BUREAU」を1文字ずつ切り取ってスペーシングを考えつつ3行に組む作業。
この字面見た時点で小林さんのいじわるが見えるでしょ(笑)
最初は「TRAVEL」から組み始める。
![]() |
なぜ「TRAVEL」からでしょう? |
次に「WORLD」と「BUREAU」の最初の文字「W」と「B」を組む。
このとき、『The Oxford Guide to Style (Language Reference)』などから選ばれた組み方の1例をご教示いただく。
![]() |
左例が単純な左端合わせ、右が調整後 |
![]() |
因みにこれは行末での調整例 |
こんな感じで「W」と「B」を組んだあと、残りの文字を組む作業に皆没入する。
最後、皆の組んだものを壁に貼り皆で見比べる。
![]() |
ジャジャーン、どうでしょう |
![]() |
最後に、小林さんの講評 |
小林さんが仰ってたことには、欧文の文字組みに正解は「これだっ!」というものは無いということ。
実際、皆の組んだものは細かいところで各自の解決の違いがあって興味深かった。
ところで、具体的にどのようなことをしたかの説明を控えたのは、実際に体験してもらった方が良いことばかりなので。ワタクシの下手な説明など余計判り辛くなるばかりだし。
和文WS
続いて、鳥海さんのWSの模様。レタリングして墨入れしていた模様だけども、ワタクシも欧文のWSに集中してたので具体的にどんなことをしていたのか良く分かっていない。。。
以上、「和文と欧文」もvol.1は無事終了、このあと夜の十三へ皆繰り出すのであった。
そしてvol.1と銘打ってあるだけに、今回だけでは終わらない模様。次回以降も期待してるよ〜。
追伸:
もうすぐ年末だし、とりあえず文字忘年会、する?
忘年会といいつつ皆に文字への熱い気持ちを語ってもらおうと思ってる。。。